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ストーリー詳細
真心を込めて綴られた時の絵巻を静かに味わって。胸を打つ声と響き合う調べに導かれ、ステージと日常が交わるかけがえのない記憶をもう一度心に抱きしめます。

花飾りのためのデコール · EPISODE 16
眩しい歌
(ああ、そっか。もういいんだ)
ADV 10075 · 再生時間 10:18
解放条件
- プレイヤーランク 16
- millsage バンドランク 3
クリア報酬
楽屋
……わっ
ひゃいうっ!?
あは。油断大敵
な、凪さん!? からかわないでください!
ごめんごめん。そこまでとは
そうですよ。本番前なんですから、集中させてあげないと
あはは……そうですよね、 ちゃんと集中しなきゃなんですけど……
昨日あんまり眠れなくて……ふわあ…… すっ、すみません……!
はん、さては緊張で寝れなかったんでしょ? 失敗したらどうしようーって
あー、初ライブの時のなつめ先輩みたいに?
は、はぁ!? 誰がビビってたって!?
や、そこまで言ってないんですけど……
ふふ。心配しなくたって大丈夫ですよ、蛍さん。 リハーサルでもちゃんとできていましたから
あ……いえ。眠れなかったのは、緊張もあるんですけど……
今日のライブが、楽しみで
……まあ♡
この日までずっと、皆さんと練習してきました
millsageの音楽は……とっても素敵だと思います
そんな音楽を、お客さんに聴いてもらえたら…… 全力で、届けられたら
どんなふうに喜んでくれるかなって……!
……ったく。こんな時でも誰かのためとか、 やっぱあんたはお花畑ね
あら、そうでしょうか? 誰よりもわがままなようにも思えますけど
ま、どっちでもいいわ。 とりあえず変なプレッシャーになってないんならそれでよし
…………
まほろ、あんたも寝不足? ぼーっとしてるけど
……え? あ、ごめんごめん
ちょっとこう、精神統一みたいな?
……その握りしめてるキーホルダー、 確か奏多のやつでしょ
……うん。見守っててねって、お願いしてた
……そ
…………
きっと、見守ってくれてますよ。わたしもそう思います
……だよね
……前のバンドが終わったみたい。 そろそろ行こっか
はい
……うん
……あ。まほろさん。 キーホルダーが
……
(あとで渡せばいいよね……! いまは本番に集中しないと……)
よっし、いよいよね。 いくわよ……!
はいっ
…………
眩しいな
(行かなきゃ)
(millsageのために)
(奏多のために)
(私の気持ちなんて——どうでもいいんだから)
こんばんは、millsageです!
今日は最初に、新メンバーの紹介をさせてください!
サポートで入ってくれることになった、 キーボードの……汐見蛍ちゃんです!
よっ、よろしくお願いします!
キーボード? 前の子の代わりってこと?
じゃあ歌も歌うってことか
まあそっちのがいいかもなー。停滞感すごかったもん
どんな感じなんだろ、楽しみ
…………
それじゃあ一曲目、聴いてください! 新曲です——『鳴らす』
――♪
(すごい……っ!)
(これが、バンドのライブ!)
(わたしの音と、皆さんの音が混じり合って……)
(それがお客さんに届いて、はじける!)
えっ! めっちゃいいじゃん!
うんうん! てか、新曲もよすぎ! 新ボーカルの子、うますぎじゃない!?
(みんなが手を上げて、笑ってる……)
(幸せ――)
……!
(虹色……っ!)
(やっぱり虹色は、幸せの証なんだ!)
――♪
(ずっとずっと、閉じ込めてた)
(出しちゃいけないって、思い込んでた)
(でも……!)
(音楽が大好きで!)
(笑ってくれると嬉しくて!)
(ずーっと今が、続けばいいのに!)
……!!!
(ああ……眩しい……♡)
(……! ここにきて、まだ上を見せてくれるってわけ? 上等じゃない)
(……久しぶりだな、この感覚。 天才ってホント、心臓に悪い)
わああああっ!!
(……すごい)
(今までとは、比べ物にならない盛り上がり)
(これは……蛍ちゃんの、力だ)
(あの子のピアノと、歌だから――)
(あれ?)
(じゃあ、私がいる意味は?)
——……♪ げほっ……
(……まほろ?)
(……まずいわね。どんどん声が出なくなってる)
(私、どうやって歌ってたっけ)
(何を、歌えばいいんだっけ)
(あれ……あれ?)
(私……どうしてここに……)
……っ!
え、なに? トラブル?
もうひとりのボーカルが歌えてないっぽい
歌詞飛んだ? 勘弁してよ〜
(待って、お願い)
(違うの、違うんです)
(millsageは、もっとすごくて)
(こんな私なんかじゃなくて)
(奏多なら、もっと――)
――♪
!
(まほろさん……っ! まほろさんの分も、わたしが歌いますっ!)
(蛍、ナイスフォロー!)
――♪
(わたしが、この場は繋いでみせます……!)
(わたしの歌も、ピアノも。全部millsageのため)
(皆さんを助けるために……幸せに、なってもらうために)
(わたしは今、ここに立ってるんだから!)
――♪
はぁ……はぁ……っ
(……蛍ちゃんが、私のパートを歌ってる)
(澄んでてキレイなのに、力強い声)
(上手だなあ)
(もっとずっと、聴いてたいなあ)
(……なんだか、疲れた)
(このままここで、こうしてたら)
(もう、歌わなくていいのかな)
(がんばらなくても、いいのかな)
(ああ、そっか。もういいのか)
(よかった)