ストーリー詳細

真心を込めて綴られた時の絵巻を静かに味わって。胸を打つ声と響き合う調べに導かれ、ステージと日常が交わるかけがえのない記憶をもう一度心に抱きしめます。

THAT KIND 愛 · EPISODE 6

新入りは訳ありお姫様!!

家族のことも、自分のことも 私は考えたことがなかったのだな

ADV 10085 · 再生時間 12:44

解放条件

  • プレイヤーランク 6

クリア報酬

蕾叶蕾叶

――じゃ、下ろすよ……! よい、しょっと

寧月???(寧月)

……んぅ……

蓬咲蓬咲

そ、ソファに寝かせたら、次はどうするんですか……!?

ちえりちえり

蕾叶が助けるって言ったんです、 何か考えがあるんですよね!?

蕾叶蕾叶

それは……みんなで考えよう!

蓬咲・ちえり蓬咲・ちえり

なっ……!!

ちえりちえり

どーするんですかっ!! 早くなんとかしないと!

心玖心玖

(とりあえず、今からやるべきことは……)

心玖心玖

(1、目の前のトラブルを最速で処理。 2、物件探し再開)

心玖心玖

(3、この寮を出て、生活環境を整える。 ……よし)

心玖心玖

みんな。ちょっと静かにしてくれる?

心玖心玖

呼吸は……うん、ちゃんとしてるね。 じゃあ次は熱測ろっか

蓬咲・蕾叶・ちえり蓬咲・蕾叶・ちえり

…………

蓬咲蓬咲

ど、どうしよう……知らない人だ…… 心臓がキリキリしてきました……!

ちえりちえり

この非常事態に何言ってるんですか……!

蓬咲蓬咲

非常事態でも初対面の方なので〜……!

蕾叶蕾叶

体温計鳴ったよ! 心玖、どう!?

心玖心玖

熱はないみたい。 ケガも小さな擦り傷程度かな

蓬咲・蕾叶・ちえり蓬咲・蕾叶・ちえり

はぁ〜〜〜…………

ちえりちえり

ま、まあそのくらいちえりにもわかりましたけど

蕾叶蕾叶

うっそだ〜! 私と一緒にオロオロしてたじゃんか〜!

ちえりちえり

蕾叶こそ、あれだけデカいこと言って ノープランだったじゃないですかっ

蕾叶蕾叶

うん、それはごめん!

寧月???(寧月)

……んんっ…………ここ、は……

心玖心玖

あ……気がついた……!

寧月???(寧月)

……す……

蕾叶蕾叶

なっ、なんて!? もう一回!

寧月???(寧月)

……み……みず……

蕾叶蕾叶

水っ、水ね!!

蓬咲蓬咲

お、お腹っ! この子、お腹も鳴ってます!!

ちえりちえり

それならちえりがありったけのお惣菜をもらってきます!

蕾叶蕾叶

じゃあ私はありったけの白米を炊くぞ〜〜!

心玖心玖

みんな、ストップ!

蓬咲・蕾叶・ちえり蓬咲・蕾叶・ちえり

!!

心玖心玖

体調も万全じゃないのに、いきなり普通のご飯は食べられないよ。 それよりも先にやることがあると思う

蕾叶蕾叶

やること?

心玖心玖

蓬咲さん、救急セット。 蕾叶ちゃんはタオルとお湯の用意

心玖心玖

ちえりちゃんはお水の用意と、 もしブランケットがあれば貸してあげて

蓬咲・蕾叶蓬咲・蕾叶

はっ……はいっ……! わかった!

ちえりちえり

ふふん、ちえりだけミッションが2つ……! いいでしょう、任されました!!

心玖心玖

あなた、名前は言える?

寧月???(寧月)

……し、ずく……

心玖心玖

寧月ちゃん、おかゆは食べられそう?

寧月寧月

……ん……

心玖心玖

うん、それじゃあ用意するね

寧月寧月

はむっ……もぐもぐ……

蕾叶蕾叶

よかった〜……! いっぱい食べて元気になれ〜……!

寧月寧月

もぐもぐ……ごくんっ。 ふぅ……

寧月寧月

助かった。 ここまで世話になってすまない

蕾叶蕾叶

わっ、しゃべった! しゃべったよ、心玖!

心玖心玖

寧月ちゃん、自分のことはわかる?

寧月寧月

うむ……私の名は四宮寧月。 月ノ森女子学園中等部の2年生だ

蕾叶蕾叶

月ノ森!? 超お嬢様だ〜!

寧月寧月

そうなのだろうか……?

ちえりちえり

お嬢様よりちえりの方がすごいですね! ちえりは道端で倒れたことありませんっ

寧月寧月

私も初めてのことで、驚いている

蕾叶蕾叶

倒れた時のことは覚えてる?

寧月寧月

わからない。 ただ、歩いていただけだ

寧月寧月

そのうち胃が奇妙な音を鳴らして、 視界が真っ暗になり、気づいたらここにいた

蓬咲蓬咲

奇妙な音……? まさか、お腹がすいたことに気づいてなかったんじゃ……!?

心玖心玖

でも元気になってよかったね〜。 ここから自分のおうちに帰れそうかな?

寧月寧月

……わからない

心玖心玖

わからないって……?

寧月寧月

ここは知らない街だ。 帰り道はわからない

一同

え……!?

心玖心玖

それじゃあここまでどうやって来たの?

寧月寧月

家を出て、車に乗り、知らない街で降ろされ…… 今に至る

蕾叶蕾叶

車までは誰かと一緒だったんだよね!?

寧月寧月

私の世話をする『ばあや』がいた。 どこへ行くにもばあやが付き添うのが常なのだが……

寧月寧月

突然、ばあやはここまでだと言って、 封筒をひとつ渡して私を降ろしたのだ

ちえりちえり

なんですかそれ……! 寧月の部下はずいぶんと薄情ですねっ

寧月寧月

そんなことはない。 ばあやは私のためになることしかしない人だ

蓬咲蓬咲

それじゃあ、どうしてこんなこと……

寧月寧月

……私は『家族から離れなければならない』と ばあやが言っていた

寧月寧月

『外の世界で、知らなければいけないことがある』と

蕾叶蕾叶

えっ、どういうこと……!?

寧月寧月

詳しくはわからない。 ただ母と姉が口論をしたらしい。 だからこの家から離れるべきだと

ちえりちえり

ケンカってことですか? それ、追い出される理由になってませんっ

蕾叶蕾叶

ていうか、どんな理由があっても 家族を追い出すなんてありえないよ!

蕾叶蕾叶

お母さんたちに文句言ってやらなきゃ!

寧月寧月

文句……なぜだ?

蕾叶蕾叶

え? だってお母さんとお姉さんのせいで 寧月が大変な目に遭ってるんだよ!?

寧月寧月

そういうことなのか……?

蕾叶蕾叶

そうだよ! こんなの全然ピースな家族じゃない……! 寧月は悲しくないの? 怒ってないの?

寧月寧月

……悲しい……怒る……

寧月寧月

私には、わからない

蕾叶蕾叶

えっ……

寧月寧月

なぜ母と姉が口論になったのか、 なぜ私が家を離れなければいけないのか、 それについて私自身がどう思うのか……

寧月寧月

家族のことも、自分のことも 私は考えたことがなかったのだな

蕾叶蕾叶

…………

心玖心玖

(……家族もやばそうだけど、この子もやばいでしょ。 自分の状況、わかってないなんて……)

心玖心玖

……寧月ちゃん。 さっき言ってた『封筒』って?

寧月寧月

ああ、姉からの手紙などいろいろ入っていたものだ。 たしかポケットに……

寧月寧月

あった。これだ

心玖心玖

どれどれ…… 手紙と……えっ、万札……!?

蕾叶蕾叶

心玖、手紙にはなんて?

心玖心玖

えっと……『寧月はもっと広い世界で生きられるよ。 私のようにはならないで』……?

一同

…………

ちえりちえり

ちえりにはわかります。 これは事件ですっ!!

蓬咲蓬咲

けけけ警察に連絡した方が……!

蕾叶蕾叶

警察!? 寧月は何も悪いことしてないよ!

蓬咲蓬咲

私が言ったのは迷子届け的なアレで〜……!

心玖心玖

確かに、その方が早く解決できると思うけど……

寧月寧月

すまない。 警察への連絡は、やめてもらえないだろうか

蓬咲蓬咲

えっ!? 何か困ることがあるんですか!?

寧月寧月

ああ、ばあやを困らせてしまいそうなのだ。 私を外で1人にしたとバレてしまっては、クビになる

寧月寧月

何より、『外の世界で、知らなければいけないことがある』 というばあやの言葉……

寧月寧月

何かはわからないが、 それを知らなければ帰れない

寧月寧月

あんな顔をして話すばあやは、初めて見たからな

ちえりちえり

……部下を大切にしたいって気持ちはわかります。 でも何を知らなきゃいけないか、わからないじゃないですかっ

寧月寧月

…………

蕾叶蕾叶

そんなの決まってるよ!

蕾叶蕾叶

寧月は、ファミリーの愛を知らなきゃ!!

寧月寧月

――……!

蓬咲蓬咲

ここでも謎ファミリー理論……!?

蕾叶蕾叶

寧月の話を聞いてたら なんか寂しい気持ちになったんだ

蕾叶蕾叶

たぶん『考えたこともなかった』って 愛の反対だと思うから

蕾叶蕾叶

一緒に暮らす大切な人たちのことも 自分のことも愛して、寧月には思いっきり笑ってほしい

蕾叶蕾叶

だから寧月。うちで暮らそう! 今日から5人のファミリーだ!

寧月寧月

え?

ちえり・蓬咲ちえり・蓬咲

ええ〜〜〜〜!?

蓬咲蓬咲

もう新しい人が入るんですか!? 心玖さんが来たばっかりなのに!?

ちえりちえり

抜け駆けはずるいですよ、蕾叶! 寧月はちえり連合に入るかもしれないのに!

寧月寧月

ファミリー……? 君たちは血縁者に見えないが……

蕾叶蕾叶

同じ家で寝て、ご飯食べて、バンドすれば ファミリーになるんだよ

蕾叶蕾叶

私がばーちゃんに教わったように 寧月に私が教えたい

蕾叶蕾叶

愛情みっちみちの、ピースなファミリーさえあれば 人生は最高だって!

寧月寧月

――……

心玖心玖

(こいつ……いいこと言ってる風だけど なんっにもわかってない)

心玖心玖

(他人の家庭事情に、子どもが首を突っ込むなんて 無責任すぎる)

心玖心玖

(よその子を勝手に住まわせるなんて それこそ警察沙汰じゃない)

心玖心玖

(何よりこいつが、『家族』を教える? 異常な家族観を押し付けるヤツが何を教えられるわけ?)

心玖心玖

(それに……家族に苦しめられる人がいるなんて 『考えたこともない』んでしょ)

心玖心玖

(……なんて、あたしがわざわざ 言ってあげる必要もないけど)

寧月寧月

ええっと、君は……

蕾叶蕾叶

私は蕾叶! 左から心玖、チェリ、蓬咲。 みんな私のファミリーだよ

寧月寧月

ありがとう、蕾叶とそのファミリー。 さっきの提案、考える時間をもらえないだろうか

寧月寧月

きちんと考えて、答えを出したいのだ

蕾叶蕾叶

うん、わかった! とりあえず今夜は泊まっていってよ

寧月寧月

何から何まですまない

蕾叶蕾叶

寧月。こういう時は『すまない』じゃなくて 『ありがとう』だよ!

寧月寧月

そうなのだな。 では……ありがとう

蕾叶蕾叶

うんっ、どういたしまして!

ちえりちえり

仕方ないですね。新入りの寧月には、 ちえりのブランケットを一晩使う権利をあげます!

ちえりちえり

どうですか、感謝したくなってきたでしょう!

蓬咲蓬咲

う〜っ、予告もなしに新しい人と一晩過ごすなんて 私の心臓が〜……!!

心玖心玖

(……あたしには、関係ない。 どうせ出て行くし)