ストーリー詳細

真心を込めて綴られた時の絵巻を静かに味わって。胸を打つ声と響き合う調べに導かれ、ステージと日常が交わるかけがえのない記憶をもう一度心に抱きしめます。

THAT KIND 愛 · EPISODE 7

『ホーム』は渡さない!!

私の声が父さんに届いたことも、一度もないしね

ADV 10086 · 再生時間 20:25

解放条件

  • プレイヤーランク 7

クリア報酬

ストーリームービー一家Dumb Rock!バンスト1章 豪華なファミリー朝ごはん
蓬咲蓬咲

チェリさん……このオムレツいりますか? 私海鮮はちょっと……

ちえりちえり

蓬咲、さっきは野菜もちまちま避けてましたよね。 好き嫌いはいけませんよっ

蓬咲蓬咲

う〜っ、選り好みできる身分でもないのにすみません〜!

蕾叶蕾叶

そんなこと言って、 チェリだってこんにゃく嫌いなくせに〜

ちえりちえり

なっ……!? なんで知ってるんですかっ

蕾叶蕾叶

あははっ、当ったり〜! この前貰った筑前煮、こんにゃくばっかり残ってたもん!

ちえりちえり

べ……別に嫌いじゃありませんっ。 くにゃくにゃしてて弱そうだから食べないだけです!

寧月寧月

蕾叶はすごいな。 人の好き嫌いもわかるのか

蕾叶蕾叶

そりゃあファミリーだからね! 好きなものも嫌いなものもわかっておかないと

寧月寧月

そう、なのか…… 私は家族の好きな食べ物も、苦手な食べ物も知らない

蕾叶蕾叶

そっか〜……じゃあこれから 私たちの好き嫌いを見つけてみて! 一緒に練習していこ!

寧月寧月

……ああ……

心玖心玖

(『これから』『一緒に』って……コイツは本当に……)

心玖心玖

……蕾叶ちゃん、2人で少し話せる?

蕾叶蕾叶

? うん…… じゃあダイニングのドアのとこでいい?

蕾叶蕾叶

で、話って?

心玖心玖

寧月ちゃんのことだよ。 今朝のこと

蕾叶蕾叶

今朝のって……ああ!

蕾叶蕾叶

心玖っ、起きて起きて!

心玖心玖

ん…… えっ、蕾叶ちゃん……!?

蕾叶蕾叶

ばあやさんが来てるんだっ。 心玖も一緒に挨拶しようよ

心玖心玖

ばあやさんって、寧月ちゃんの……? え、なんでわたし?

蕾叶蕾叶

昨日寧月をてきぱき助けたの、心玖だもん! ほらっ、早く早く!

心玖心玖

ちょっ……引っ張らないでくれるかなあ……!

寧月のばあや寧月のばあや

――お初にお目にかかります。 私、寧月お嬢ちゃまのお世話係を務める者でございます

心玖心玖

(クラシカルなメイド服…… 普通の住宅街だと、ものすごく浮いてる……)

蕾叶蕾叶

改めて、私は蕾叶、 こっちはファミリーの心玖ですっ

心玖心玖

えっと……寧月ちゃんを迎えに来たんですよね?

寧月のばあや寧月のばあや

いえ、ばあやはお礼に参った次第です

心玖心玖

はい?

寧月のばあや寧月のばあや

昨日お嬢ちゃまとお別れして以降、 ばあやはずっと陰ながら見守っておりました

寧月のばあや寧月のばあや

お別れの際に、一時避難先を記した地図をお渡ししたのですが 見かけた子猫に気を取られ、無くしてしまわれて……

寧月のばあや寧月のばあや

ばあやが陰からあらゆるヒントを出すも お嬢ちゃまはまったく気づく様子もなく、困っておりました

心玖心玖

(なら普通に助ければよかったじゃない)

寧月のばあや寧月のばあや

お嬢ちゃまがゴミ箱の近くで眠り始め、 いよいよばあやが手を出さねばなるまいかと思っていたその時、 あなたが救ってくださったのです

蕾叶蕾叶

あー……? いえいえ、それほどでも!

心玖心玖

……蕾叶ちゃん、 わかってないのに返事するのよくないんじゃないかなあ

寧月のばあや寧月のばあや

あなた方になら、安心してお嬢ちゃまを任せられます。 これから、どうぞよろしくお願いいたします

蕾叶蕾叶

はいっ、こちらこそ――

心玖心玖

ちょっと待ってください! 寧月ちゃんのこと、本当に考えてるんですか?

心玖心玖

家の都合で追い出したり、今度は見ず知らずの家に 預けようとしたり……家族に振り回されてる

心玖心玖

わたしたち、昨日警察に連絡しようって話になったんです。 でもその時、寧月ちゃんなんて言ったと思います?

心玖心玖

ばあやさんがクビにならないように 連絡はしないでほしいって言ったんです

寧月のばあや寧月のばあや

……お嬢ちゃま……

心玖心玖

あっ、すみません。これくらい言われなくてもわかりますよね? ずーっと寧月ちゃんのお世話をしてきた人ですから♪

蕾叶蕾叶

……心玖……?

寧月のばあや寧月のばあや

……会ったばかりのお嬢ちゃまのこと、 そこまで考えてくださったんですね

心玖心玖

——っ!

寧月のばあや寧月のばあや

仰ることはごもっとも。私どもも断腸の思いなのです。 けれどこれはお嬢ちゃまにとって『越えねばならない試練』

心玖心玖

えっと、聞こえはいいですけど――

寧月のばあや寧月のばあや

お嬢ちゃまは、『家族』から離れる必要があるのです。 今すぐに

蕾叶・心玖蕾叶・心玖

……!

寧月のばあや寧月のばあや

あなた方なら大丈夫だと、 ばあやのメイド歴70年の直感がビンビンいっております!

寧月のばあや寧月のばあや

それにあなた方4人の身元・経歴はすべて調査しましたし、 蕾叶様のお祖母様にはすでにご承認いただいております

心玖心玖

えっ!? すべて調査って、一晩で……!?

蕾叶蕾叶

なーんだ! うちのばーちゃんにも連絡してくれたなら安心だね!

心玖心玖

蕾叶ちゃん……!

寧月のばあや寧月のばあや

荷物はこちらに手配済みですので お受け取りだけお願いします

蕾叶蕾叶

はーい! 任されました!

寧月のばあや寧月のばあや

まあ心強いこと。では、せめてものお礼として 本日の朝食は、このばあやにお任せくださいまし

蕾叶蕾叶

ありがとうございます! どうぞ上がってってください!

心玖心玖

えっ、ちょっと……!!

心玖心玖

(も〜〜〜、このバカ!! わかってないのに返事するな!!)

蕾叶蕾叶

このことは寧月に内緒って、なんでだろうね? ばあやさんも寧月に会っていけばよかったのに

心玖心玖

……それより。 意味わかってるんだよね?

心玖心玖

どこかのご令嬢を、この家で面倒見るってことだよ。 なのにあんなふうに安請け合いして…… ちゃんといろいろ考えた?

蕾叶蕾叶

……またその顔…… 心玖、怒ってる?

心玖心玖

! 怒ってるわけじゃなくて……不安だな〜って

蕾叶蕾叶

大丈夫だよ。 ばあやさんが私たちのことを信じて任せてくれたんだから

心玖心玖

(そういうことじゃないんだってば……!)

心玖心玖

(あたしが出てった後、あの子はどうなるわけ? 珍獣ジャングルに放置? そんなの後味悪すぎる)

蕾叶蕾叶

私は寧月の育った場所も、心玖たちの育った場所も知らない。 でもファミリーだから、守る覚悟はできてるよ

蕾叶蕾叶

あとは寧月次第

心玖心玖

(マジでコイツ、なんっにもわかってない……!!)

ちえりちえり

――蕾叶、心玖! いつまでコソコソしてるんですか!

ちえりちえり

ジューシーなハム、最後の1枚はちえりがもらっちゃいますよ!

蕾叶蕾叶

えっ! 私まだ食べてないのに!

心玖心玖

ちえりちゃん、ほんとよく食べるね〜

ちえりちえり

ふふん、このハムならあと100枚は胃に入ります。 ちえりは胃も最強です

蕾叶蕾叶

ほんとに〜? そんな入らないと思うけどな〜

ちえりちえり

入ります! 余裕です!

寧月寧月

蕾叶……私、入るよ

蕾叶蕾叶

え!? 寧月もそんなに食べるの!?

寧月寧月

? ファミリーの話だ

蓬咲・ちえり蓬咲・ちえり

え〜〜〜っ!?!?

寧月寧月

私には知らないことがたくさんある。 私のこと、家族のこと……この『ファミリー』のことも

寧月寧月

だからまずは『ファミリー』を知りたい。 そこから私や家族のことを考えられるようになりたい

寧月寧月

それが、今の私がしたいことだ

蕾叶蕾叶

寧月……!

寧月寧月

こんな理由でも、ファミリーに受け入れてもらえるだろうか?

心玖心玖

……はぁ……

蕾叶蕾叶

もっちろん!! 私たちみんな、寧月の味方だし一番の応援団になるよ

蕾叶蕾叶

それがファミリーだから!

蕾叶蕾叶

ね、心玖

心玖心玖

……がんばらなきゃだね〜♪

心玖心玖

(あんたらが、がんばるんだからね)

寧月寧月

ありがとう。 では……

蕾叶蕾叶

寧月? 立ち上がって、どうしたの?

寧月寧月

皆さま、この四宮寧月を どうか末長くよろしくお願いいたします

蓬咲蓬咲

おっ、お姫様みたいなお辞儀を……!!

ちえりちえり

ち、ちえりだって綺麗なお辞儀くらいできますっ!

蕾叶蕾叶

こちらこそ末長〜くよろしくね、寧月っ

心玖心玖

……寧月ちゃん、その言い方よそではしない方がいいかな〜。 勘違いされちゃうかも

心玖心玖

(この子をこんなところに嫁がせようとは ばあやだって思ってないでしょ)

寧月寧月

そうなのか……? わかった。これからは気をつけよう

ちえりちえり

それより寧月、もう一度よ〜く考えてください。 ファミリーに入るか、ちえり連合に入るか

寧月寧月

それは……どちらも所属したらダメなのか?

ちえりちえり

ダメですっ! さあ、選んでください!

蕾叶蕾叶

寧月はもうファミリーを選んだもんね〜?

寧月寧月

……これは、また考える時間が必要なのかもしれないな

心玖心玖

――はい、はい…… 転寮が難しいなら、下宿先のご紹介とか……

心玖心玖

……いえ、部屋に問題はありません。 ただ、その……同居人が……

心玖心玖

はい……私が焦って決めてしまったせいなんですけど

心玖心玖

……ありがとうございます。 お手数ですが、よろしくお願いします

心玖心玖

(不動産屋さんへの連絡、オッケー。 次は……)

お母さん
  1. お母さん

    みくちゃん、ちゃんとご飯食べてる? 寮の子とは仲良くなれたかな

心玖心玖

――……っ

クラスメイト

心玖ちゃん、次移動だよ〜

心玖心玖

うんっ、今行く〜

心玖心玖

お疲れさまでーす

心玖心玖

(移れるのは最短で夏休み頃か……)

お母さん
  1. お母さん

    夏休みにはうちに帰って来られそう? みくちゃんの話が聞けるの、楽しみにしてるね

心玖心玖

(この状況を知られたら夏休みより前に 連れ戻されるかもしれないし……)

心玖心玖

……はぁ〜……

寧月寧月

心玖?

心玖心玖

うわっ!? ああ、寧月ちゃんか……

寧月寧月

疲れた顔をしている。 何かあったのか?

心玖心玖

ううん。 ていうか寧月ちゃん、Tシャツ似合ってるね〜

寧月寧月

ありがとう。 蕾叶に着せてもらったのだ

心玖心玖

着せて、もらった?

寧月寧月

こういう服は初めてで勝手がわからなかったのだ。 一度着てみたが前と後ろが逆だと教えてもらった

寧月寧月

着替えは一人でするものだとも教わった。 世界は広いのだな、心玖

心玖心玖

そうだね〜

心玖心玖

(ばあや、着替えまで手伝ってたんだ…… さすがプリンセスの家……)

ちえりちえり

新入りの寧月、こんなところにいたんですねっ!

ちえりちえり

ついてきなさい! 特別にちえりの仕事ぶりを見せてあげます!

寧月寧月

見学させてもらいたいところだが、 蕾叶にここで待てと言われている

心玖心玖

そういえば蕾叶ちゃんは?

寧月寧月

来客があった。 その対応を終えたら戻ってくると言って――

スーツの女性

――だから、もう一度ちゃんとお話しましょう!

蕾叶蕾叶

話はもう終わってます〜! ほらっ、帰った帰った!

寧月寧月

まだ対応しているみたいだ

心玖心玖

あれ、あの人…… 確かわたしが寮に来た日にも来てた人じゃ……

ちえりちえり

ふふん、新入りたちは知らないでしょう。 あの人は蕾叶のお父さんの部下、鈴木さんですよ

心玖心玖

へえ、じゃあ蕾叶ちゃんのお父さんって 音楽会社の人なんだ

ちえりちえり

ただの社員じゃありません。 蕾叶のお父さんは、なんと社長らしいのです!

ちえりちえり

どうですか、ちえりの知識量のすごさは

寧月寧月

すごい、チェリはなんでも知っているのだな

ちえりちえり

そう、ちえりはすごいんです! 尊敬したっていいんですよ!

鈴木

――現実を見てください。 どう考えても赤字じゃないですか、赤字!

鈴木

だったら、お父様の会社に預ける方が安心でしょう!

蕾叶蕾叶

預けるだぁ〜? ライブハウスを壊すって言ってたじゃないですか!

鈴木

た……確かに、改築してスタジオにしますが ライブハウスの魂は受け継がれる的なアレで〜……!

蕾叶蕾叶

アイドルプロジェクトのスタジオと ライブハウスじゃ、魂が違うんじゃないですか〜?

鈴木

それは……そうかもしれませんけど〜……!

蕾叶蕾叶

そもそも父さんに預けるってのもおかしいでしょ!

蕾叶蕾叶

ここは私たちの『ホーム』で 元はばーちゃんのライブハウスだもん!

鈴木

母方のお祖母様ですよね。 社長から聞いてます

鈴木

そのお祖母様が、蕾叶さんが決めたことに従うと言ってることも

蕾叶蕾叶

その私が、『ホーム』はあげませんって言ってるなら もうそれでいいじゃないですか

蕾叶蕾叶

あんまりしつこいと、警察呼びますよ! けーさつ!

鈴木

ま、待ってください! 実は、その〜……あっ、そうだ

鈴木

社長が蕾叶さんを心配しているんです。 娘が赤字のライブハウスに囚われているって

蕾叶蕾叶

え?

鈴木

蕾叶さんが困っているなら、 社長として、父親として助けたいと

蕾叶蕾叶

……父さんはそんな人じゃないですよ

鈴木

えっ

蕾叶蕾叶

たぶん私が困ってるかどうか考えたことないと思う。 父さんの口癖、『お前はよくわからん』だもん

蕾叶蕾叶

私の声が父さんに届いたことも、一度もないしね

心玖・ちえり・寧月心玖・ちえり・寧月

…………

心玖心玖

(こいつ……脳内お花畑の ファミリーバカってわけでもないのかな)

蕾叶蕾叶

だから、鈴木さんの今の話は嘘でしょ! 残念でした〜、騙されませ〜ん

鈴木

ほんっと……腹立つ顔がお上手ですよね……!

蕾叶蕾叶

もうこの顔見たくないですよね〜? だったらもう来ない方がいいんじゃないですか〜?

鈴木

見たくないですけど〜……それでも、また来ます! このライブハウスをいただくまでは!

蕾叶蕾叶

し、しつこ〜……!!

鈴木

なんとでも言ってください。 こんなボロくてガラガラで赤字のハコ、 私の方が賢く使えますから〜

蕾叶蕾叶

なにを〜? 『Nest』のライブ1回も観たことないくせに!

鈴木

ないですよ? 必要ないですから

蕾叶蕾叶

めっちゃくちゃあります! ライブハウスの魅力は、ライブでしかわからないでしょ!

蕾叶蕾叶

だから明日の定期ライブ、観に来てください! 一度観ればここを潰すなんて言えなくなりますから!

鈴木

え〜……観たって変わらないと思いますけど

蕾叶蕾叶

変わりますよ、絶対に

蕾叶蕾叶

ていうか変えてみせます! 私たちファミリーのライブで!!

心玖・ちえり心玖・ちえり

……え?