(休み時間は……あと5分ね)
ストーリー詳細
真心を込めて綴られた時の絵巻を静かに味わって。胸を打つ声と響き合う調べに導かれ、ステージと日常が交わるかけがえのない記憶をもう一度心に抱きしめます。

(キリがいいし、早めに戻ってもいいけど…… ま、ギリギリまで練習しようかしら)
あ! やっぱりここにいた
……何か用?
何か用じゃないよ〜。 なつめちゃん、今日までの課題まだ出してないでしょ?
は? あんた、隣のクラスのくせして なんでそんなこと知ってるわけ?
そっちのクラスの委員長の子、わかる? 私とおんなじ家庭科部なの
今日一緒にお昼食べてたら、 なつめちゃんの話になって。期限のこと、気にしてたよ
だったらそいつが取りに来ればいいじゃない
あ〜……いや……
? はっきり言いなさいよ
う、うん、そうだよね……! その……なつめちゃん、話しかけにくいんだって
はん。だからってあんたが代わりに? ま、あたしのオーラにビビるのもわかるけど
オーラって言うか、いっつもピリピリしてるし…… 目つきも悪いから、怖く見えるんだと思うよ
うっさいわね。それも含めてオーラなのよ
と、とにかく! 困ってるみたいだから、出してあげてよ。ね?
ああもう……わかったわよ。 で、何の課題だっけ?
数学って言ってたよ
…………明日渡すわ
……もしかして、忘れてた?
そうね。学校に、持ってくるのを、忘れたわ
もう……じゃあ明日、絶対持ってきてね? 委員長にもそう言っておくからね?
はいはい……にしても、あんたってほんとお人好しよね
え? 私が?
そう。初めて会った時だって、100%奏多が悪かったのに、 あんたばっかり謝ってたじゃない
ずーっとヘラヘラして、弱そうなやつって思ったわ
よ、弱そうって……言い方きついよ〜
でも、確かにそうだったかもね。 奏多って、いっつもめちゃくちゃで……眩しかったから
遠慮してた……ってわけじゃないけど。 ちょっと後ろにいるのが、当たり前になってたのかも
なんだかちょっと、カッコ悪いね
……それでも。あんたはバンド、続けてたでしょ
え?
弱くてお人好しなあんたは、今度は自分が、 millsageを何とかしなきゃって。そう思ってたんでしょ
だからずっと、凪と朋花を説得して、 3人でもバンドを続けてた
それは十分、誇っていいと思うけど
……!
あんたが折れなかったから、今のmillsageがある。 それだけは覚えときなさい
な……なつめちゃ〜ん……!
た・だ・し! これからはヘラヘラされちゃ困るのよ!
彗星ライジング優勝を目指すんなら、 それに相応しい振る舞いをしてくれないと!
ふふっ……もう、褒めてるのか怒ってるのか わかんないよ〜
だから――
あんたのせいで授業始まっちゃったじゃない!
ごめんってば〜!