んん……ぐぐ……っ!
ストーリー詳細
真心を込めて綴られた時の絵巻を静かに味わって。胸を打つ声と響き合う調べに導かれ、ステージと日常が交わるかけがえのない記憶をもう一度心に抱きしめます。

ああ、もう! なんか違う、やり直し!
はあ……燃料が足りてないのかしら。 もっと頭回さないと……
…………ぷはぁ
お疲れ様で……まあ。 今日はまた一段とすごい量ですね
その辺の紙、踏まないでよ。 取っておいてるんだから
作曲に熱心なのはありがたいのですが…… この散らかり具合は、なんとかなりませんか?
ここにちゃんと、ゴミ箱というものがありますよ
これは大事な通過点なのよ。 ゴミ箱に入れるのは曲が完成した時だけ
うーん……ですが、 このままだと足の踏み場もなくなってしまうので……
タブレットを導入されたりはしないんですか? 今なら手に取りやすい価格のモデルも、いくつかあるはずです
浅いわね。 紙とペンこそが至高のツールなの
仕上げに入る時はパソコンとか使うけど。 そこまで行ったらもう作業みたいなものだし
いっちばん初めの、0から1を作り出す瞬間。 ここはアナログで時間かけて、試行錯誤しないとダメなのよ!
なるほど……今の時代だと、 少なくなってきている作曲スタイルですねえ
大体みなさん、最初からパソコンのイメージなので…… 少数派と言いますか
……! そうよね! 少数派よね!
まああたし的には、あんまりそんなつもりはないんだけど? 気づいたらそうなってた感じなのよね
そうですね。個性的だと思います♪
わかってるじゃない。 やっぱり実際に手を動かさないとダメなのよね
そうやって脳がクタクタになった時に、 こうして飲むエナドリが……あれ?
もう空になってる。 カフェインが……
あら。紅茶でよければ淹れましょうか?
いいの? じゃあ貰おうかしら
かしこまりました♪ 今からお湯を沸かすので、10分ほどお待ちくださいね
は、10分!? 今飲みたいんだけど
いえ、茶葉を蒸らしたりするだけでも それなりにかかるので……
別にいいわよそんなの。 さっと淹れてさっと出してくれれば
そういうわけにもいきません。 美味しい紅茶のためには欠かせない工程です
いや、別に今は美味しさは二の次なのよ。 早くカフェインを補充したいわけ、わかる?
わかりますが、そこは譲れません♪
はぁ!?
『本物』に辿り着くために、近道なんて存在しません。 時間をかけて、ようやく手に入れることができるんです
なつめさんの作曲スタイルと同じかもしれませんね♪
んぐっ……わかったわよ。 それでいいからお願いするわ
はい♪ 美味しい一杯をお持ちしますね
……はぁ。何なのよ、あいつ